AlmaLinux 8.8 リリースノート¶
Info
このページは、原文であるhttps://wiki.almalinux.org/release-notes/8.8.htmlを日本語訳したものです。
Important
Dockerの "latest "と "minimal "タグは最新の9バージョンを指すようになりました。これらのタグを使用していて、AlmaLinux 8を使い続けたい場合は、Dockefileを更新してください。
AlmaLinux OS 8.8のリリースノートです。(コードネーム: Sapphire Caracal、カーネルバージョン: 4.18.0-477.10.1.el8_8、対応アーキテクチャ: x86_64, aarch64, ppc64le, s390x)
フィードバックとヘルプ¶
AlmaLinux Bug Trackerで遭遇する可能性のある問題を報告してください。 さらに、フィードバックを提供したり、何かについて話したり、質問したい場合は、AlmaLinuxコミュニティチャット、AlmaLinuxフォーラム、RedditのAlmaLinuxコミュニティを確認してください。
主な変更点¶
-
モジュールストリームを更新しました。
- Python 3.11
- nginx 1.22
- PostgreSQL 15
-
コンポーネントを更新しました。
- Git version 2.39.1
- Git LFS version 3.2.0
-
パフォーマンスツールとデバッガをアップデートしました。
- Valgrind 3.19
- SystemTap 4.8
- elfutils 0.188
-
パフォーマンスモニタツールをアップデートしました。
- PCP 5.3.7
- Grafana 7.5.15
-
コンパイラをアップデートしました。
- GCC Toolset 12
- LLVM Toolset 15.0.7
- Rust Toolset 1.66
- Go Toolset 1.19.4
-
セキュリティアップデート
- カーネルのFIPSモード設定が連邦情報処理標準(FIPS)140-3に適合するように調整されました。
- IPsec実装のLibreswanがバージョン4.9にリベースされました。
- ソフトウェアフレームワーク fapolicydでRPM データベースのフィルタリングが可能になりました。
- セキュリティコンプライアンスユーティリティ OpenSCAP の最新版 1.3.7 が利用可能になりました。
- RsyslogのTLS暗号化ロギングで複数のCAファイルをサポートするようになりました。
- SELinux ポリシーの更新により、systemd-socket-proxyd を独自の SELinux ドメインで実行できるようになりました。
- 最新のAlmaLinux EV Code Sign セキュアブート証明書を使用するようになりました。
Tip
本リリースの変更点の詳細については、アップストリームの RHEL 8.8 リリースノートを参照してください。
インストール方法¶
インストール用のISOイメージは3種類用意されています。
AlmaLinux-8.8-x86_64-boot.iso
- インターネットでパッケージをダウンロードする、ネットワークインストールCDイメージ
AlmaLinux-8.8-x86_64-minimal.iso
- オフラインでのインストールを可能にする最小限のDVDイメージ
AlmaLinux-8.8-x86_64-dvd.iso
- ほとんど全てのAlmaLinuxパッケージを含むフルインストールDVDイメージ
mirror.almalinux.orgのウェブサイトに掲載されている、お住まいの地域に最も近いミラーを選択し(repo.almalinux.orgを直接使用するよりも、ローカルミラーの方がはるかに早いでしょう)、8.8/isos/$arch/ディレクトリから適切なISOイメージをダウンロードしてください。以下に例示します。
$ wget https://mirror.interserver.net/almalinux/8.8/isos/x86_64/AlmaLinux-8.8-x86_64-boot.iso
AlmaLinuxの公開鍵をダウンロードし、インポートします。
$ wget https://repo.almalinux.org/almalinux/RPM-GPG-KEY-AlmaLinux
$ gpg --import RPM-GPG-KEY-AlmaLinux
チェックサムリストをダウンロードし、検証します。
$ wget https://repo.almalinux.org/almalinux/8.8/isos/x86_64/CHECKSUM
# we are looking for “Good signature”
$ gpg --verify CHECKSUM
gpg: Signature made Wed 17 May 2023 01:25:21 PM EDT
gpg: using RSA key E53CF5EF91CEB0AD1812ECB851D6647EC21AD6EA
gpg: Good signature from "AlmaLinux <packager@almalinux.org>" [unknown]
gpg: WARNING: This key is not certified with a trusted signature!
gpg: There is no indication that the signature belongs to the owner.
Primary key fingerprint: 5E9B 8F56 17B5 066C E920 57C3 488F CF7C 3ABB 34F8
Subkey fingerprint: E53C F5EF 91CE B0AD 1812 ECB8 51D6 647E C21A D6EA
ダウンロードしたISOイメージのチェックサムを確認します。
# calculate the downloaded ISO SHA256 checksum
$ sha256sum AlmaLinux-8.8-x86_64-boot.iso
0d28926ed9bff9f5848365dea04e747f86fb68c917087d0b4063387f656eeb52 AlmaLinux-8.8-x86_64-boot.iso
# compare it with expected checksum, it should be the same
$ cat CHECKSUM | grep -E 'SHA256.*AlmaLinux-8.8-x86_64-boot.iso'
SHA256 (AlmaLinux-8.8-x86_64-boot.iso) = 0d28926ed9bff9f5848365dea04e747f86fb68c917087d0b4063387f656eeb52
AlmaLinux-8.8-x86_64-boot.iso
イメージを使用する場合は、(かつインストーラーが何らかの理由で最も近いミラーを見つけられない場合)選択したミラーからインストールソースとしてhttps://repo.almalinux.org/vault/8.8/BaseOS/x86_64/kickstart/
リポジトリを指定する必要があります。
minimal ISOイメージまたはDVD ISOイメージを使用する場合は追加のインストールソースは必要ありません。
アップグレード方法¶
アップグレード方法¶
以下のコマンドを実行して、AlmaLinux OS 8 を 8.8 にアップグレードします。
$ dnf upgrade -y
追加されたパッケージ¶
以下はアップストリーム・ディストリビューションと比較して、追加されているパッケージのリストです。
パッケージ | 説明 |
---|---|
almalinux-backgrounds | AlmaLinuxバックグラウンドイメージredhat-backgrounds の置き換え |
almalinux-indexhtml | AlmaLinuxデフォルトブラウザーページReplaces redhat-indexhtml の置き換え |
almalinux-logos | AlmaLinuxグラフィック(OS用)redhat-logos の置き換え |
almalinux-logos-httpd | AlmaLinuxグラフィック(HTTPD server用)redhat-logos-httpd の置き換え |
almalinux-logos-ipa | AlmaLinuxグラフィックAlmaLinux graphics for IPA serverredhat-logos-ipa の置き換え |
almalinux-release | AlmaLinuxリリースパッケージ、リポジトリ、EULAredhat-release とredhat-release-eula の置き換え |
削除されたパッケージ¶
以下はアップストリーム・ディストリビューションと比較して、削除されているパッケージのリストです。 AlmaLinux OSはコミュニティディストリビューションなので、すべての変更は議論の対象となります。もしよろしければ、AlmaLinuxチャットに参加してください。また、AlmaLinuxバグトラッカーにバグレポートを提出して、以下のパッケージがリポジトリに含まれるべきだと思うかどうか議論してください。
パッケージ | 説明 |
---|---|
insights-client | RHEL固有のパッケージ(アップストリームベンダーリソースへの接続用) |
kmod-redhat-* | RHEL固有のモジュール(ドライバーアップデートプログラム) |
kpatch* | RHEL固有のカーネルライブパッチ |
redhat-backgrounds | RHEL固有のバックグラウンドイメージ |
redhat-indexhtml | RHEL固有のデフォルトブラウザーページ |
redhat-logos | RHEL固有のグラフィック(OS用) |
redhat-logos-httpd | RHEL固有のグラフィック(HTTPD server用) |
redhat-logos-ipa | RHEL固有のグラフィック(IPA server用) |
redhat-release | RHEL固有のリリースパッケージとリポジトリ |
redhat-release-eula | RHEL固有のEULA |
redhat-support-lib-python | RHEL固有のパッケージ(アップストリームベンダーリソースへの接続用) |
redhat-support-tool | RHEL固有のパッケージ(アップストリームベンダーリソースへの接続用) |
rhc | RHEL固有のパッケージ(アップストリームベンダーリソースへの接続用) |
rhc-worker-playbook | RHEL固有のパッケージ(アップストリームベンダーリソースへの接続用) |
rhsm-gtk | RHEL固有のGUI(Subscription Manager用) |
rhsm-icons | RHEL固有のGUI(Subscription Manager用) |
spice-client-win-x64 | アップストリームベンダーによってビルドされたバイナリが含まれています |
spice-client-win-x86 | アップストリームベンダーによってビルドされたバイナリが含まれています |
spice-qxl-wddm-dod | アップストリームベンダーによってビルドされたバイナリが含まれています |
spice-vdagent-win-x64 | アップストリームベンダーによってビルドされたバイナリが含まれています |
spice-vdagent-win-x86 | アップストリームベンダーによってビルドされたバイナリが含まれています |
subscription-manager-cockpit | RHEL固有のCockpitモジュール(Subscription Manager用) |
subscription-manager-initial-setup-addon | RHEL固有の初期セットアップアドオン(Subscription Manager用) |
subscription-manager-plugin-container | RHEL固有のSubscription Managerプラグイン(アップストリームベンダーコンテナ用) |
virt-who | RHEL固有のパッケージ(アップストリームベンダーリソースへの接続用) |
virtio-win | アップストリームベンダーによってビルドされたバイナリが含まれています |
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