リモートデスクトップ環境¶
RDP(リモートデスクトッププロトコル)のオープンソース実装であるXRDPを利用して、Windowsの「リモートデスクトップ接続」アプリからAlmaLinuxのGUIに接続する環境を構築します。
前提¶
本記事はAlmaLinuxをワークステーション環境としてインストールしている環境を前提としています。
構築方法¶
以下の手順はすべてroot権限で実行します。
1 - EPELリポジトリを有効にする
XRDPをインストールするためのパッケージは、AppStreamのリポジトリに含まれていないため、以下のコマンドを実行してEPELリポジトリを有効にする必要があります。
dnf install -y epel-release
dnf update -y
2 - XRDPパッケージをインストールする
XRDPパッケージをインストールします。
dnf install -y xrdp
3 - XRDPデーモンの開始と自動起動を設定する
以下のコマンドを実行して、システムが起動するたびにXrdpサービスを自動的に開始するようにします。
systemctl enable --now xrdp
サービスが正常に動作していることを確認するには、以下のコマンドを実行します。
systemctl status xrdp
4 - ファイヤーウォールを設定する
firewalldにXRDPが使用するポート3389を許可するように設定します。
#設定追加
firewall-cmd --permanent --add-port=3389/tcp
#リロードして設定を有効化
firewall-cmd --reload
5 - セッションからログアウトする
現在のセッションからログアウトします。ログイン中に同じユーザーでリモート接続しようとすると、次の手順で失敗する(接続後すぐ終了してしまう)可能性があります。
6 - Windowsでリモートデスクトップ接続アプリを起動する
Windowsで、以下のいづれかで「リモートデスクトップ接続」アプリを起動します。
- スタートボタンを右クリックして検索を選択し、キーワードに「リモートデスクトップ接続」を入力する
- Win+Rキーを押して、mstsc.exeと入力し、OKを選択する
リモートデスクトップ接続ボックスが表示されたら、AlmaLinuxのIPアドレスを入力して接続を選択します。
セキュリティ証明書に関する警告が表示されますが、はいを選択します。
7 - AlmaLinuxにリモートでログインする
接続が確立されると、Xvncウィンドウが表示され、AlmaLinuxのユーザー名とパスワードを入力するダイアログが表示されます。入力してOKを選択します。
認証されると、Windows上でAlmaLinuxのGUIを使用することができます。ログアウトしない限り、何かしらの理由で途中でリモートデスクトップ接続を終了しても、再度リモートデスクトップを起動してユーザー認証をすれば、再開することができます。