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AlmaLinux 9.3 リリースノート

Info

このページは、原文であるhttps://wiki.almalinux.org/release-notes/9.3.htmlを日本語訳したものです。

AlmaLinux OS 9.3のリリースノートです。(コードネーム: Shamrock Pampas Cat、カーネルバージョン: 5.14.0-362.8.1.el9_3、対応アーキテクチャ: x86_64, aarch64, ppc64le, s390x)

フィードバックとヘルプ

AlmaLinux Bug Trackerで遭遇する可能性のある問題を報告してください。 さらに、フィードバックを提供したり、何かについて話したり、質問したい場合は、AlmaLinuxコミュニティチャットAlmaLinuxフォーラムRedditのAlmaLinuxコミュニティを確認してください。

主な変更点

  • ツールチェインコンポーネントをアップデートしました。

    • GCC 11.4.1
  • パフォーマンスモニタツールをアップデートしました。

    • PCP 6.0.5
    • Grafana 9.2.10
  • コンパイラをアップデートしました。

    • GCC Toolset 13
    • LLVM Toolset 16.0.6
    • Rust Toolset 1.71.1
    • Go Toolset 1.20.10
  • 動的プログラミング言語、ウェブサーバー、データベースサーバーをアップデートしました。

    • Redis 7
    • Node.js 20
    • Apache HTTP Server 2.4.57
  • セキュリティアップデート

    • Keylime 7.3.0
    • OpenSSHが、より安全性の低いSHA-1メッセージダイジェストからさらに移行されました。
    • pcsc-lite-ccid USB Chip/Smart Card Interface Device (CCID) and Integrated Circuit Card Device (ICCD) ドライバがバージョン 1.5.2 にリベースされました。
    • AlmaLinux 9.3 は全ての TLS 1.2 接続に FIPS-140-3 標準で要求されている拡張マスターシークレット (EMS) 拡張 (RFC 7627) をサポートするための更なる改良を導入しています。
    • SELinux ポリシー分析用のグラフィカルツール、コマンドラインツール、ライブラリのコレクションである SEtools がバージョン 4.4.3 にリベースされました。
    • OpenSCAP がバージョン 1.3.8 にリベースされました。
    • SCAP セキュリティガイドは更新を含め、バージョン 0.1.69 にリベースされました:
      • ANSSI プロファイルがバージョン 2.0 に更新されました。
      • CCN-STIC-610A22ガイドに沿った3つの新しいSCAPプロファイルをAlmaLinux 9用に追加しました。

Tip

本リリースの変更点の詳細については、アップストリームの RHEL 9.3 リリースノートを参照してください。

インストール方法

インストール用のISOイメージは3種類用意されています。

AlmaLinux-9.3-x86_64-boot.iso - インターネットでパッケージをダウンロードする、ネットワークインストールCDイメージ

AlmaLinux-9.3-x86_64-minimal.iso - オフラインでのインストールを可能にする最小限のDVDイメージ

AlmaLinux-9.3-x86_64-dvd.iso - ほとんど全てのAlmaLinuxパッケージを含むフルインストールDVDイメージ

mirror.almalinux.orgのウェブサイトに掲載されている、お住まいの地域に最も近いミラーを選択し(repo.almalinux.orgを直接使用するよりも、ローカルミラーの方がはるかに早いでしょう)、9.3/isos/$arch/ディレクトリから適切なISOイメージをダウンロードしてください。以下に例示します。

$ wget https://atl.mirrors.knownhost.com/almalinux/9.3/isos/x86_64/AlmaLinux-9.3-x86_64-boot.iso

AlmaLinuxの公開鍵をダウンロードし、インポートします。

$ wget https://repo.almalinux.org/almalinux/RPM-GPG-KEY-AlmaLinux-9
$ gpg --import RPM-GPG-KEY-AlmaLinux-9

チェックサムリストをダウンロードし、検証します。

$ wget https://repo.almalinux.org/almalinux/9.3/isos/x86_64/CHECKSUM

# we are looking for “Good signature”
$ gpg --verify CHECKSUM
gpg: Signature made Sun 12 Nov 2023 06:08:57 PM EST
gpg:                using RSA key D36CB86CB86B3716
gpg: Good signature from "AlmaLinux OS 9 <packager@almalinux.org>" [unknown]
gpg: WARNING: This key is not certified with a trusted signature!
gpg:          There is no indication that the signature belongs to the owner.
Primary key fingerprint: BF18 AC28 7617 8908 D6E7  1267 D36C B86C B86B 3716

ダウンロードしたISOイメージのチェックサムを確認します。

# calculate the downloaded ISO SHA256 checksum
$ sha256sum AlmaLinux-9.3-x86_64-boot.iso
af5377a1d16bbe599ea91a8761ad645f2f54687075802bdc0c0703ee610182e9  AlmaLinux-9.3-x86_64-boot.iso

# compare it with expected checksum, it should be the same
$ cat CHECKSUM | grep -E 'SHA256.*AlmaLinux-9.3-x86_64-boot.iso'
SHA256 (AlmaLinux-9.3-x86_64-boot.iso) = af5377a1d16bbe599ea91a8761ad645f2f54687075802bdc0c0703ee610182e9

AlmaLinux-9.3-x86_64-boot.iso イメージを使用する場合は、(かつインストーラーが何らかの理由で最も近いミラーを見つけられない場合)選択したミラーからインストールソースとしてhttps://repo.almalinux.org/9.3/BaseOS/x86_64/kickstart/リポジトリを指定する必要があります。 minimal ISOイメージまたはDVD ISOイメージを使用する場合は追加のインストールソースは必要ありません。

アップグレード方法

以下のコマンドを実行して、AlmaLinux OS 9 を 9.3 にアップグレードします。

$ dnf upgrade -y

追加されたパッケージ

以下はアップストリーム・ディストリビューションと比較して、追加されているパッケージのリストです。

パッケージ 説明
almalinux-backgrounds AlmaLinuxバックグラウンドイメージ
redhat-backgroundsの置き換え
almalinux-indexhtml AlmaLinuxデフォルトブラウザーページ
Replaces redhat-indexhtmlの置き換え
almalinux-logos AlmaLinuxグラフィック(OS用)
redhat-logosの置き換え
almalinux-logos-httpd AlmaLinuxグラフィック(HTTPD server用)
redhat-logos-httpdの置き換え
almalinux-logos-ipa AlmaLinuxグラフィックAlmaLinux graphics for IPA server
redhat-logos-ipaの置き換え
almalinux-release AlmaLinuxリリースパッケージ、リポジトリ、EULA
redhat-releaseredhat-release-eulaの置き換え

削除されたパッケージ

以下はアップストリーム・ディストリビューションと比較して、削除されているパッケージのリストです。 AlmaLinux OSはコミュニティディストリビューションなので、すべての変更は議論の対象となります。もしよろしければ、AlmaLinuxチャットに参加してください。また、AlmaLinuxバグトラッカーにバグレポートを提出して、以下のパッケージがリポジトリに含まれるべきだと思うかどうか議論してください。

パッケージ 説明
insights-client RHEL固有のパッケージ(アップストリームベンダーリソースへの接続用)
kmod-redhat-* RHEL固有のモジュール(ドライバーアップデートプログラム)
kpatch* RHEL固有のカーネルライブパッチ
redhat-backgrounds RHEL固有のバックグラウンドイメージ
redhat-indexhtml RHEL固有のデフォルトブラウザーページ
redhat-logos RHEL固有のグラフィック(OS用)
redhat-logos-httpd RHEL固有のグラフィック(HTTPD server用)
redhat-logos-ipa RHEL固有のグラフィック(IPA server用)
redhat-release RHEL固有のリリースパッケージとリポジトリ
redhat-release-eula RHEL固有のEULA
redhat-support-lib-python RHEL固有のパッケージ(アップストリームベンダーリソースへの接続用)
redhat-support-tool RHEL固有のパッケージ(アップストリームベンダーリソースへの接続用)
rhc RHEL固有のパッケージ(アップストリームベンダーリソースへの接続用)
rhc-worker-playbook RHEL固有のパッケージ(アップストリームベンダーリソースへの接続用)
rhsm-gtk RHEL固有のGUI(Subscription Manager用)
rhsm-icons RHEL固有のGUI(Subscription Manager用)
spice-client-win-x64 アップストリームベンダーによってビルドされたバイナリが含まれています
spice-client-win-x86 アップストリームベンダーによってビルドされたバイナリが含まれています
spice-qxl-wddm-dod アップストリームベンダーによってビルドされたバイナリが含まれています
spice-vdagent-win-x64 アップストリームベンダーによってビルドされたバイナリが含まれています
spice-vdagent-win-x86 アップストリームベンダーによってビルドされたバイナリが含まれています
subscription-manager-cockpit RHEL固有のCockpitモジュール(Subscription Manager用)
subscription-manager-initial-setup-addon RHEL固有の初期セットアップアドオン(Subscription Manager用)
subscription-manager-plugin-container RHEL固有のSubscription Managerプラグイン(アップストリームベンダーコンテナ用)
virt-who RHEL固有のパッケージ(アップストリームベンダーリソースへの接続用)
virtio-win アップストリームベンダーによってビルドされたバイナリが含まれています

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